シンガポールは日本より少子高齢化が深刻と聞いたので、国連やシンガポール統計局の情報からグラフを作成してみた。

日本 シンガポール


シンガポールは日本以上に少子高齢化が深刻と言う話をどこかで聞いたのを思い出して、
国連 World Population Prospects: The 2017 Revisionと、
シンガポール統計局・DEPARTMENT OF STATICS SINGAPORE Population Trends 2017をもとに
グラフを作成してみました。

まずは年齢5歳階級別人口割合(%)の比較です。
各年齢階級共に男女別ではなく男女合わせた人口割合です。



赤が日本、青がシンガポールでデータは2017年です。
0~4歳の人口割合は日本が4.22%、シンガポールが4.77%。
シンガポールの方が0.55%日本より0~4歳の人口割合が高いです。

5~9歳はどうかというと日本が4.34%でシンガポールが5.08%となっています。
その差は0.74%で0~4歳の人口割合よりも差が大きくなっています。

以下まとめてみていきます。
10~14歳:日本4.43%、シンガポール5.65%、差1.22%。
15~19歳:日本4.67%、シンガポール6.37%、差1.7%。
20~24歳:日本4.8%、シンガポール6.81%、差2.01%。

15~19歳と20~24歳は生産年齢人口に分類されますが、
若年層ということで比較してみました。

この結果からわかることは何でしょうか?
グラフを見るとわかりますが、
シンガポールの20代前半以下の年齢階級別人口割合は日本より高いのですが、
年齢階級が下がるにつれて日本の割合に近づいてきています。
再度グラフ見てみましょう。棒グラフにしてみます。


0~4歳:日本4.22%、シンガポール4.77%、差0.55%。
5~9歳:日本4.34%、シンガポール5.08%、差0.74%。
10~14歳:日本4.43%、シンガポール5.65%、差1.22%。
15~19歳:日本4.67%、シンガポール6.37%、差1.7%。
20~24歳:日本4.8%、シンガポール6.81%、差2.01%。

この数字だけ見ると未来のシンガポールは日本よりも少子化が深刻になっているかもしれません。
残りの年齢階級も確認してみます。

25-29歳で差が縮まりますが、35-39歳まではほぼ等間隔です。
40-44歳で急接近して差が0.39%になります。
日本でこの世代はちょうど第二次ベビーブーム世代・団塊ジュニアにあたるので人口比率も他の世代より高くなっています。
それでもシンガポールの方が比率が高いのは外国人労働者が多いことが関係しているのでしょうか。

ただ、この年齢階級を過ぎると45-49歳、50-54歳、55-59歳で再び差が開いていきます。

しかしというか、やはり60-64歳からは日本の人口比率がシンガポールのそれを上回り始めます。
グラフを見ると一目瞭然なのですが老年人口は、全ての年齢階級で日本の人口比率が上回っています。

日本とシンガポールは人口も国の成り立ち方もあまりにも違い過ぎるので一概には比較できませんが、
なかなか興味深い結果になっていますね。

以下の2つのグラフは日本とシンガポールの年齢5歳階級別人口割合を男性・女性に分けたものです。
まずは男性の年齢5歳階級別人口割合から。

続いて女性の年齢5歳階級別人口割合。


いかがでしょうか?全人口版と比較すると微妙に違いますね。
例えば、男性の40~44歳人口割合は日本の方がシンガポールより高くなっています。
興味がある方は他にも探してみてください!

上で、
「日本とシンガポールは人口も国の成り立ち方があまりにも違い過ぎるので一概には比較できません…」
と言いましたが、
例えば、人口構成とか民族構成が日本とシンガポールではまるで違います。
以下の2つのグラフがわかりやすいかと思います。


シンガポールの人口561万人のうちシンガポール国籍者は61%しかいません。
あとは永住権保有者と外国人です。


シンガポールの人種構成は中国系74.3,%、マレー系13.4%、インド系9.0%、その他3.2%となっています。
人種と少子高齢化の因果関係まではわからないのですが何かヒントがあるかもしれません。
わかったところでシンガポールの少子高齢化が日本より深刻かどうかはわからないのですが。
ただ、例え日本以上に少子高齢化が進んでも、 積極的な外資招致、厳格な管理のもとに外国人労働者を受け入れるという政策をとり続ける限り、
日本より深刻な事態にはならないような気がします。

最後はシンガポールの人口推移予測グラフ〆たいと思います。
単位: 千人

※単位: 千人
※グラフ下部中央の各項目クリックで表示切替可
高位推計・中位推計・低位推計は出生率の高低からの推計値

世界の国と地域の人口推移一覧

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